2020年ものづくり補助金の概要を事務局公募要領から推測してみた

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岐阜で中小企業の販路開拓、資金調達を支援するNARU経営事務所の広瀬陽介です。

中小機構Webサイトに2020年実施予定、ものづくり補助金事務局の公募要領が公開されました。今回、公開された公募要領は、あくまでも事務局向けですが、ものづくり補助金の申請を検討されている方に有益な情報があったのでご紹介します。

令和元年度補正予算「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業」に係る事務局の公募

補助対象事業

“中小企業・小規模事業者等が取り組む革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等”

⇒例年通り、事業の革新性が補助金採択の論点となりそうです。

 補助対象者(一般型及びグローバル型)

“申請締め切り日前10ヶ月以内に同一事業(令和元年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進事業)の採択決定及び交付決定を受けた事業者を除く。”

⇒ものづくり補助金の採択及び交付決定を受けたら、以後10ヵ月は申請できない

加点項目

一 成長性加点:有効な期間の経営革新計画の承認(申請中を含む)を取得した企業

二 政策加点:小規模事業者、又は、創業・第二創業後間もない企業(5年以内)

三 災害加点:昨年の激甚災害(台風15、19、20、21号)指定地域の被災事業者、又は、有効な期間の事業継続力強化計画の認定(申請中を含む)を取得した企業

四 賃上げ加点等:事業計画期間において、給与支給総額を年率平均2%又は3%以上増加させる計画を有し、従業員に表明している企業、並びに、事業場内最低賃金を地域別最低賃金+60円又は+90円以上の水準にする計画を有し、従業員に表明している企業(賃金の引上げ幅に応じて段階的に加点)、被用者保険の適用拡大の対象となる中小企業・小規模事業者等が制度改革に先立ち任意適用に取り組む場合

※複数の要件がある加点項目については、どれか1つを満たせばよい。したがって、最大でも添付書類は4点となる。”

先端設備等導入計画、経営力向上計画が、加点項目に明記されていません。

 

補助率等

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⇒中小企業の補助率は2分の1です。中小企業の補助率が3分の2に向上する要件があるのか、現時点では不明です。

補助予定件数

“約3万件(ただし、1件当たりの補助申請額によっては、予定件数は増減する場合がある。)

※平成30年度補正ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(実績)

申請数 20,803件、採択数 9,531件”

⇒一見、採択件数が増えているように錯覚しますが、3年間で約3万件の採択となるため、年間の採択件数は例年並みとなりそうです。

募集方法と申請受付期間

“できるだけ早期に公募を行うものとし、その後、常時、中小企業・小規模事業者等からの交付申請を受け付けることとする。

また、本事業については複数回で3ヶ月ごと程度に1回ずつ採択発表を予定するものとする。”

⇒中小企業庁のチラシに、2020年3月~ 公募開始予定との記述がありました。3ヵ月ごとに採択発表をするということは、ざっくり下記のようなスケジュールになりそうですね。

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まとめ

2020年ものづくり補助金は、加点内容や申請方法などが大きく変わります。電子申請に向けたGビズID取得と、経営革新計画、事業継続力強化計画などの加点項目の取得はお早めに。余裕を持ってものづくり補助金の申請に臨み、革新的な事業を展開してください。

※本内容には、弊事務所の予測が含まれております。内容について一切の責任を負いかねますので、詳細は公募要領をご確認ください。